今回は、精子のお話です。
卵子は、一回の排卵で通常一個の卵しか出ませんが、精子は、一回の射精で数億匹が出されます。精子が、睾丸の中で大元の細胞(精祖細胞)から精子となるまでには、約74日間かかります。これら精子は精巣上体というところに約2週間蓄えられ、射精のときに一気に放出されます。精子の長さは約50μmで、ほとんどが核で出来ている頭に、長い尻尾が付いています。頭の先には、先体と呼ばれる部分があり、ここにはいろいろな酵素が入っていて、この酵素は、卵の卵丘細胞や、透明帯を通過するのに必要なものです。
体外受精では、一つの卵子に約10万匹の精子をかけてあげるのですが、かけてからしばらくした後、卵を見てみると、周りの卵丘細胞が精子の酵素で溶かされて、もろもろになっているのがわかります。
たま子『・・先輩、夫も子供もある身で、それはまずいですよ。』